【レポート】「女性研究者キャリアカフェ in 大阪市立大学」を開催しました(2019年11月12日)
2019年11月12日(火)(15:15-16:45)、大阪市立大学杉本キャンパス 学術情報総合センター10階研究者交流室において、「女性研究者キャリアカフェ in 大阪市立大学」を開催しました。このイベントは、日本経済新聞社の主催で、本学が協力団体として参加している「日経ウーマノミクス・プロジェクト」の一環です。
1.講演会
講師には、三洋化成工業株式会社の人事本部副本部長 兼 ダイバーシティ推進部長の山﨑有香様をお迎えし、理系女性のキャリアアップとワーク・ライフ・バランスについてご自身の体験談を交えながら講演いただきました。
山﨑様は女性総合職の二期生として入社され、研究技術部の分析を行う部署に配属。分析の仕事自体は男女に差はなかったけれども、難しい総合分析は男性に指名されることが多かったそうです。
そこで山﨑様は、様々な装置を担当できるように直属の上司に働きかけ、部内ローテーションを希望していると伝えました。総合分析依頼に対応できるようになることを目標に自ら行動し、経験を積まれたことはキャリアの第一歩であったとおっしゃいます。
その間2度の産休・育休を経験され、焦りや不安などを感じながらもいかにして乗り越えたか、また仕事をする上での工夫や心がけ等についてお話しされました。研究者や職員にはもちろんのこと、これから社会に出る学生の皆さんにとっても、大変参考になるアドバイスが詰まっていました。
参加者からは、「もともとは管理職になることに否定的でしたが、良いなと少し思えました」や「上司と部下の関わり方のお話は、自分が研究室で先生・後輩と関わっていく上で参考になりました」といった意見が聞かれました。
2.インターンシップ報告
続いて、生活科学研究科 後期博士課程2年の磯見麻衣さんより、積水ハウス株式会社 総合住宅研究所でのインターンシップ(2018年3月~5月)について報告いただきました。インターシップでは実際の業務に携わり、PCDAサイクルがしっかりと行われていることを肌で感じたそうです。
企業は社会的価値創造を強く目指していて、予算が大きく、大規模な実験やアンケートを行うことができます。一方、大学での研究はひとつの物事を追求し、その分野のエキスパートになることが目標で、研究が長期間に及ぶことが多くなります。インターシップに参加してこうした違いを目の当たりにし、新鮮な驚きや発見があったと話されていました。
3.茶話会
その後の茶話会では、普段接点の少ない研究者、エンジニア、学生がそれぞれの立場を越えて交流を楽しみ、大盛況のうちに幕を閉じました。