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【レポート】卒業生によるワーク・ライフ・バランスセミナー 「先輩に学ぶ! リケジョの進路と卒業のキャリアの拓き方」を開催しました

卒業生によるワーク・ライフ・バランスセミナー 「先輩に学ぶ!
リケジョの進路と卒業のキャリアの拓き方」を開催しました
(2016年 8月 7日)

 

 大阪市ワーク・ライフ・バランス推進月間の一環として8月7日、卒業生によるワーク・ライフ・バランスセミナー(女性研究者支援室主催、大阪市共催)を開催しました。オープンキャンパス期間中に開催され、高校生や大学生等が参加しました。

 本学理系研究科を修了した3名の講師を迎え、進路選択や卒業後の進路、就職、結婚、子育てなどについてお話いただきました。

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 最初に進行役の下崎千代子・経営学研究科教授が、「大学生活より、大学卒業後の仕事、結婚などの人生の方がはるかに長い。人生をいかに生きるのか、仕事と家庭の両立について考えた上で、就職、進路を選択していただきたい」と話し、夫の転勤、単身赴任、両親からの育児の協力が得られないなど、仕事を継続する上で女性が遭遇する困難について説明しました。さらに、明治維新、戦後の婦人参政権付与、男女雇用機会均等法施行(1886年)などの女性史を振り返り、「女性の仕事の継続はこれまでは困難だったが、ここ2年、国の様々な支援の方向が打ち出されてきた。人口では男女は半々なので、女性の視点を商品開発や販売などに生かすことが社会で求められている。社会貢献できる人材に育っていただければ」と話しました。

 

 伊藤浩子さん(理学研究科前期博士課程修了、博士後期課程在籍、財団法人地域地盤環境研究所勤務)は、「大学4回生から子育て中の女性教員の研究室に所属することになり、先生が大学に子供を連れて来られたりするのを見て、具体的な将来のイメージが湧き、卒業後に結婚、出産を経ても仕事を続けたいと思えるようになりました。就職活動のときは、仕事が継続できる可能性を自分なりに判断するように努め、最終的にはその直感を最優先しました。家事・育児・仕事の中では育児が一番大変。多くの男性は家事・育児に対してあくまでも“サポート”する姿勢で関わっているのが現状ですが、男性ももっと主体的にワーク・ライフ・バランスについて考える時期にきているのでは」と語りました。

 

 松下文さん(工学研究科前期博士課程修了、株式会社竹中工務店勤務)は、「会社に入社後、ジョブローテーションで関連会社に出向し、実際にCADで設備図面を作図することに。そこでBIM(Building Information Model)という(属性をもった3Dモデルを活用した)新しい業務手法に出合い、技術を習得。出向時に、結婚、出産を経験しましたが、専門的な知識や実務経験により、仕事へのモチベーションを継続でき、数年前から自身の活躍を実感できるようになりました。出産後も仕事を続ける女性は会社では数少なく、『道しるべ』のような存在のため、これからの女性社員のためにも『がんばりすぎない』ことをポリシーにしました。授乳室の設計時に育児経験者の意見が求められたこともあります。これからも会社にとっても女性にとってもWin-Winの関係でいられるような女性活躍ができれば」と抱負を語っていました。

 

 百木和さん(生活科学研究科前期博士課程修了、博士号(生活科学)取得、帝塚山大学講師)は、「大学院修了直後は管理栄養士という仕事に興味が持てず、水質検査の企業に勤務。その後の転職で管理栄養士の『資格』が生き、就職難の時代に病院栄養士としての勤務が決まりました。第一子の出産で退職し、第二子出産後、病院栄養士として再就職。その後、本学生活科学部特任助教を経て、現在は大学講師として勤務しています。子育てはずっと大変で、給料が保育費に消え、何のために働いているかと思ったことも。現在の職場(大学)は自宅近くにあり、時間の融通もきくので安心して子育てができます。仕事があれば、子どもと離れられ、短期間であっても頭を切り替えて子育てができるのがメリットかもしれません。結婚、出産で退職すると、ほとんどの人はキャリアが中断します。再就職するためには、資格だけではなく最低5年以上の経験が必要だと思います」と自身の経験をもとに話されました。

 

 講演に続く質疑応答では、参加者から、「一般企業に勤務するのは不安。公務員との働き方の違いは」「女性研究者が子供を出産するとキャリアが中断する。それでも出産しようと思った理由は」などの質問が寄せられ、ご参加の大阪市担当者からもご発言いただくなど、活発な意見交換が行われました。

 

 実施後のアンケートでは、下記の回答があり、理系の進路、卒業後のことを考える上で非常に好評だったことがうかがえました。

・リアルな話をたくさん聞けてとてもよかったです。(高校2年生)

・ずっと先のことだと思っていた仕事について知ることができました。(高校2年生)

・将来を見据えて大学の学部、学科選択をし、その将来が仕事だけでなく、育児・家事にもかかわることを聞いて参考にしたいと思いました。(高校2年生)

・将来経験する出産や保育園の話を聞けて、イメージができた。(大学4回生)

・育児などの将来の不安なことを聞けてとてもよかった。(大学4回生)