ウィスコンシン大学マディソン校工学部と本学工学研究科が昨年6月、MOU(学術交流協定)を締結したのを機に(詳しくはこちら)、連携事業の一環として、ウィスコンシン大学マディソン校電気・コンピュータ工学科教授、エイミー・ウェント先生に迎えて、「理系学生のためのエンカレッジ教室Part2」、「個別面談」、「特別講演会」を開催しました。ウェント先生は、昨年6月、文部科学省補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」の国際アドバイザーにも就任し、女性研究者の活躍推進・国際的リーダー育成にもご尽力いただいております。

 エンカレッジ教室では、ウェント先生のご講演に先立ち、本学理学研究科特任教授で、ウィスコンシン大学マディソン校出身の本條勝彦先生より、ウィスコンシン大学での素晴らしい学生生活についてご自身の経験談をお話しいただきました。美しいキャンパスや、大いに学び、遊ぶのに充実した設備などについて臨場感たっぷりにお話しされ、聞き手は一気に引き込まれました。続いてウェント先生に、ウィスコンシン大学マディソン校の学びと研究のための設備について、動画を交えながらご紹介いただきました。特に、2017年9月に完成したmakerspaceは、アイデアをすぐに形にすることが出来る最新の設備を備えており、ものづくりに関心のある学生にとってはとても魅力的な施設でした。最後に学生の短期派遣プログラムについて説明され、本学学生を歓迎する意を示されました。

★IMG_6982【エンカレッジ教室 Part2の様子】

 「個別面談」では、ウェント先生と同じプラズマ分野で活躍している本学工学研究科教授の白藤立先生と同准教授の呉準席先生と意見交換の場を設けました。昨年度両組織間で締結した協定に沿い専門分野での共同研究へつなげることを心掛けました。まず、白藤先生と呉先生の二人による各々の研究内容を説明し、それに対するウェント先生の意見を聞きました。

★KIMG0732【個別相談の様子】

 その後、工学研究科 医工・生命工学教育研究センターと女性研究者支援室共催でウェント先生による「特別講演会」を開催しました。「Plasmas for technological applications: optical diagnostics for process control(プラズマの応用技術:そのプロセス制御のための光学的診断)」と題して、多少専門用語が聞かれましたが、分かりやすい英語でのご講演でした。プラズマプロセスとは我々の身近にある、スマートフォン、ノートパソコンなど最新の電子デバイスの製造工程において必要不可欠な技術であり、そのプラズマプロセスから発光する光の情報を分光器で計測することによって、プラズマの性質が分かり、必要なプロセスに応じてプラズマを制御することが可能です。さらにシミュレーションで計測した光が持つ電子エネルギーの情報を明らかにすることで高性能の制御を実現する為に研究を行っていることが紹介されました。

☆IMG_7005(トリミング済)  ☆IMG_7019
【エイミー・ウェント先生】             【特別講演会の様子】