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【レポート】卒業生によるワーク・ライフ・バランスセミナー 「先輩に学ぶ! リケジョの進路と卒業のキャリアの拓き方 PartⅡ」を開催しました。(2017年8月6日)

イベント
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卒業生によるワーク・ライフ・バランスセミナー
「先輩に学ぶ!
リケジョの進路と卒業のキャリアの拓き方 PartⅡ
を開催しました。
(2017年8月6日)

 平成29年度大阪市ワーク・ライフ・バランス推進月間事業の一環として、8月6日 本学理系研究科を修了した
3名を講師に招いて、ワーク・ライフ・バランスセミナー(女性研究者支援室主催)を開催しました。
オープンキャンパス中ということもあり、当日は教職員・院生・学部生に加え高校生やその保護者等も参加されました。

 

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ワーク・ライフ・バランスセミナーの様子

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 最初に、進行役の 下崎 千代子・経営学研究科教授 から、「日本の人口が減少し、生産労働人口もそれ以上に減少している今、女性の労働力が注目されている」との話がありました。
「それにもかかわらず、世界的に見て先進国の中でも日本女性の子育て期の就業率は低く、結婚・出産・子育てで一旦仕事をやめ、再就職にパート(非正規)で働く者が多く、またその中には自身が非正規でよいという者も多い」との現状が報告され、「その原因は、女性の働く環境が整っていないからであり、まずは労働時間を短縮し、女性の働きやすい環境を作るべき」との問題提起がありました。

 続いて、3人の講師の方々から、研究者の道を選んだ経緯についての話がありました。

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 伊藤 千紘さん(理学研究科生物地球系専攻 博士(理学)取得、京都大学大学院理学研究科研究員)は、ドイツでの3年間のポスドク期間にワーク・ライフ・バランスを意識するようになったと話されました。夕方5時以降働かない、4週間の休暇が当たり前の環境だそうです。土・日曜日にラボに行く研究生は日本人か中国人だけで、同僚に「人生はラボの外にある」と言われた、とのことです。
 ドイツで夫となる人と出会い結婚。現在家事の分担は伊藤さん:夫=6:4、育児は7:3という配分で行われています。

 

IMG_1063 妻は大学の教員という 若間 賢志 さん(工学研究科都市系専攻 前期博士課程修了。大阪府住宅まちづくり部(建築職))からは、女性研究者をサポートする夫としての話がありました。公共施設の建設に興味をもっており、卒業当時は就職が厳しい時期だったこともあり、大阪府の公務員(技術職)に。3~4年ごとに部署を移動し、府営住宅の建て替えをはじめ、様々な形態の仕事に取り組んできました。
 1年間だけ岩手の復興住宅にも携わったため、結婚後の別居も経験しています。

 

 
IMG_1084 子どもの頃からデザインに興味があった加藤 亜矢子さん(生活科学研究科居住環境学コース  前期博士課程修了。建築家。「ムトカ建築事務所」(代表))は、工学部の建築ではなく生活科学部の建築(デザイン系)に進学。大学卒業後、大学院への進学は考えず、いったん住宅メーカーに就職し2年間働いてから大学院へ戻りました。前期博士課程修了後、建築設計事務所に就職。
 現在は、結婚後独立して、夫と建築設計事務所を設立し、代表を務めています。

 

 

 


■講演後のディスカッション

*研究職を目指すきっかけについて
 「教官に『目の前の宝の山を登らないのか』と言われた。」「卒業制作でものづくりの面白さに気づいたことと、当時指導を受けていた先生に『就職してしまうのはもったいない』と言われた。」等、3人の講師それぞれから、進学当時を振り返っての話がありました。


*女性で家事・育児・仕事に加えて研究を両立させるのは極めて大変なことと思われるが、相乗効果として良かった
 事は?
 
 伊藤さん:「気持ちの切り替えができるので、精神的バランスを保てる。」
 若間さん:「(研究者の妻を見ていると)文系は家の中でも仕事ができるためON/OFFの切り替えが難しそうだ。」
 加藤さん:「24時間仕事をしているようなもので切り替えがない。仕事の中にプライベート、プライベートの中に
       仕事が入ってくるような感じ。夫と一緒に働くメリットは、仕事中も一緒なのでコミュニケーションが
       十分に取れること。」等、実際に両立を経験またはサポートしている立場からの、貴重な意見を
       聞くことができました。

 下崎先生からは、「家の中で家事・育児・仕事を切り替えることが大切」との話がありました。

 

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ディスカッションの様子

*「このような制度に助けられた」というものがあれば、教えて欲しい。
  講師から、「指導教官、自分の母親」「親の応援が大切。親を見方に!」等の声が上がり、家族・指導教官・
  同僚・近所の人等、子育ては様々な人に協力してもらって成り立つことが、再確認されました。

 

 *欧米では後期博士課程での出産が多く、家族・子どもを持つことが当たり前とのこと。このような仕組みが
 あったらいいな、と言う提言があれば。
  講師から、「事情は一様でなく、保育所だけではカバーできないケースもある。
  働き方に応じた育児制度を充実させた社会制度を!」との意見が出ました。

 

 実施後のアンケートでは下記のような回答があり、参加者にとって今回のセミナーが有意義なものであったことが
 うかがえます。

  ・私も研究者を目指しているので、現役の研究者のお話が聞けて良かった。
  ・研究と生活を両立する様々な生き方を知ることができた。
  ・子育て等、具体的なお話が聞けて、今後の不安が少し解消できた。
  ・在学中、出産・子育てをしやすくなるシステム構築の必要性を再認識した。

 

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■お問い合わせ
 公立大学法人 大阪市立大学 女性研究者支援室
 〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138
 tel:06-6605-3661
 mail:ocu-support-f(at)ado.osaka-cu.ac.jp(※メール送信時は(at)を@に代えてください)