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【レポート】創造都市研究科タイアップセミナー「父親の育児」を開催しました

10月11日梅田サテライトにて、NPO法人ファザーリング・ジャパン関西理事長、篠田厚志さんを講師としてお招きし、創造都市研究科と共催でタイアップセミナーを開催いたしました。

当日は、創造都市研究科柏木宏教授の進行で、「父親の育児」をテーマに、日本の男性が国際的に見て子育てに関われていない現状を踏まえたうえで、父親が子育てに関わることの大切さに関する啓発や、父親の子育てにおけるネットワーク化などの事業を行っているファザーリング・ジャパン関西の活動についてお話をうかがいました。

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篠田さんは、精密検査を受診することになったことを契機として、もし自分が今死んでしまったら、子どもたちの中で自分が父親として生き続けることはできないほど子どもたちとの関わりが希薄であることに気が付き、12年間努めた大阪府庁を退職しました。

親が笑顔でいれば子どもも笑顔になる――。「笑(わろ)てるパパを増やす」ことを目的に2006年に東京でファザーリング・ジャパンが発足。2010年には「イクメン」が流行語大賞となり、その流れの中で、2011年に関西でグループを発足し、現在、ファザーリング・ジャパン関西理事長として法人運営に携わっています。

工作やゲームのような父親が子どもと楽しめる行事のほか、料理教室など、自治体や企業からの依頼に応じて父親の意識啓発を行ってきました。男性の家事育児時間が約1時間というデータがあるように、「父親が子どもと関わる時間が短いことにより、子どもに影響があることが活動の中で随所にみられます。活動の最終的なターゲットは『子ども』」と篠田さんは語ります。

料理教室では、最初はいやいや参加していた父親が、2時間かけて作った料理を妻や子どもが大喜びで食べる様子を見て、これからも作ってみよう、と思う様に変化が見られることも。また、男性の子育てや結婚生活の現状をデータで知り、課題への関心を深める人もいると言います。「男性自身が育児休業取得や仕事と子育ての両立への課題認識が薄い中で、自然と子育てがやりたくなるようなアプローチ」を目指しています。

1日当たりの男性の家事育児時間の調査では、関西5府県は奈良県を除き、30分台で全都道府県中ワースト10位に入っており(平成23年総務省社会生活基本調査)、非常に低い値と篠田さんは指摘します。「活動を通して男性の家事・育児参加が増えてきた実感があるが、次の調査でどう変化するかが試されている」と意気込んでいました。

ファザーリング・ジャパン関西についてご関心のある方はリンク先をご参照ください。

 

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