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【レポート】「第1回研究者交流会」を開催しました(平成26年10月17日)

「第1回研究者交流会」を開催しました(平成26年10月17日)

 

女性研究者支援室では「次世代の研究者育成・啓蒙活動」を活動の一つの柱としています。 次世代の研究者となる研究員や大学院生を育成するためには、研究者を志すうえで先導するロールモデル(自立、キャリアパス、研究者倫理の会得)とワーク・ライフ・バランスに関する諸制度の情報共有や、各々の将来ビジョンに沿ったキャリア形成を考える場が重要であると考えられます。

若手研究者育成の前提条件としては、まずは学生自身の興味を引くことが重要です。高等専門学校は、5 年一貫の教育機関(以下:高専、専攻科進学者は7年一貫)であり、大学と比べて早期の段階で専門分野や研究に触れるカリキュラムを採用していることが特徴的です。

今回の研究者交流会では、高専における研究や教育の現場に焦点を当て、国立明石工業高等専門学校都市システム工学科の武田字浦(なほ)准教授をお招きして、研究者および教育者としてのキャリアやネットワーク形成、研究・教育活動、ワーク・ライフ・バランス、次世代若手育成への取り組みについてお話をお伺いしました。

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【女性研究者支援室学生スタッフ 澤田彩(経営学研究科後期博士課程2回生)からの寄稿】

かつて大学は、一握りの優秀な層にしか入学が認められない狭き門だったとのことです。しかし現在、その門戸は拡がっています。そのため、自分の進む専門領域に対して強い学ぶ意欲を持ち、専門的に学ぶために必要な基礎知識を蓄えることが重要であると感じました。

それぞれの大学が独自の強みを模索する中、大学教育も変化を余儀なくされているように感じます。大学は専門知識を教えることのみならず、学生の世界観を拡げることや、キャリアアップまでコミットすることが求められています。従って、これからの大学教員は、専門分野のプロフェッショナルであると同時に、教育のプロフェッショナルでなければなりません。

当初、先生は中学校の数学教師を目指していたとのことです。その後、大学進学を経て、現在の専門であるコンクリート分野の研究を進める中で、研究者を志したとのことです。博士号の取得を意識し始めたのは大学を入学してすぐだったと振り返ってらっしゃいました。大学では研究活動だけでなく、私生活、趣味のバイオリンなどワーク・ライフ・バランスを上手く両立させることを意識し、実行されておりました。一方で、当時を振り返り、ロールモデルが少なかったこともおっしゃっていました。

プロフェッショナルとして研究活動を行うためには「誰よりも専門分野の研究が好き」と強く思うことが秘訣であるとのことです。教育活動においては、学生ひとりひとりの個性を大切にし、長所を褒めて伸ばすという方針で実践されており、その姿は私にとって、大変大きな学びとなりました。

先生の言葉の中で「専門分野(コンクリート)を通じて人材を育てる」、現在学生たちが取り組んでいる内容が「どんな新しい学びにつながるのか」「社会のどのシーンで貢献できるのか」といったことを示すように心掛けているという言葉が大変印象的でした。また、授業内容の工夫だけでなく、カリキュラムや学習内容の意図や分かりやすく伝えるために「時間割を4次元で示す」ような表現も試みているとのことでした。私自身、当時を振り返ってみれば、学んだ内容が実社会のどのシーンで役に立つのか全くイメージできなかったので、社会に出たときのイメージを持ちながら楽しく学ぶことができると羨ましく思いました。先生は、学生が大人になる過程、成長を見守ることが一番のやりがいだとおっしゃってました。

また、先生は地域貢献としてコンクリートを通じ「コンクリートによる楽器製作」や「セメントオブジェ制作(中高生対象)」などに取り組んでおられ、研究や教育活動に留まらず幅広くご活躍されています。活動にあたっては、学内の他学科や他学校と積極的に恊働することで、次世代育成のための新たな学びを得ているとのことです。

今回の研究者交流会に参加して、私自身多くの気づきや学びを得ることが出来ました。それは、先生ご自身がそれぞれのライフステージで何を考え、どういう方針をもって活動に取り組んできたかを丁寧にお話されていたからだと思います。そのため、今後のキャリアだけでなく、生き方そのものを考える上で大変有意義な機会でありました。

学生の立場では、先生と接する機会は授業やゼミがほとんどであり、それ以外のフィールドで何を考え、どのような活動をしているか見えにくいと感じています。研究者の裾野を拡げるためには、個性あふれる研究者の生き方や考え方、授業以外での活動に至るまで、様々なタイプを知る機会がもっとあればいいのではないかと思いました。

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